胃がんのステージ
胃がんに限らず、がんの進行度をステージ1から4の4段階で表して、各ステージによって治療の方向性が決定され、闘病の情況も一変する。
したがって胃がんの予備知識としてより具体的に各ステージの症状とその治療方法について理解しておくことが重要である。
そこで下記の表にまとめてみたので検証してみよう。
ステージ1 | 自覚症状もなく、早期がんといわれて、粘膜のなかにとどまって転移がなければ、高周波電波によってがんを切除することができる。
また、まだ研究段階の内視鏡治療ではあるが、胃に穴を開けないITナイフなど先端技術を駆使して極力負担を軽く、しかも徹底的に患部を切除できる方法として期待される。
この方法は縮小手術と呼ばれている。しかし、これらの先端技術の医療機器を使いこなせるだけの技量を担当の外科医が持っているか不安もあり、近年ではこの技術を資格制度が確立されて患者の治療選択の基準になり、外科手術の多様化によって胃がんの完治に大きな期待が寄せられる。 |
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ステージ2 | 胃の外部やリンパ節にまで進行した段階の胃がんで従来の開腹手術でがんを切除する治療方法で一般的には手術といえば、この方法は多くの病院で普及しているから、患者たちもイメージしやすいものである。
手術で完全に取り除けば、完治できるが、胃の切除で術後の食生活にはその影響で完全復帰までは時間を要する。また患者が高齢だったり、手術のできない体質の場合は、化学療法などほかの治療方法を考える。 |
ステージ3 | 胃がんがさらに進行してほかの周辺の臓器にまで既に広がり、広範囲の部分を切除せざるを得ない場合で拡大手術が行われる。
それと並行して手術前に抗がん剤の投与などの化学療法でがんを小さくしてから切除する方法もありまさに総力戦となり、患者にも負担が大きくなり、入院期間も長期化してくる。 |
ステージ4 | かなり進行してしまい、リンパ節にも転移して内臓に広範囲に及び、手術による切除は困難で、現状維持の食い止める治療方法が選択される。
この場合、転移が進んでしまった場合や初期の段階で手術治療した後で再発する場合ももあり、何度も手術を重ねるのは患者の体力、免疫力も低下させ、最悪の事態に陥ることもあるから治療方法の方向を患者の意思も含めてしっかり定める段階である。
その結果、ホスピスなどの施設や在宅治療に切替え、病院から離れるケースも徐々に浸透している。延命のために強い抗がん剤を打って、副作用に耐えるか、痛みを和らげて穏やかな時間を充実した貴重な時間に転換できる緩和治療に切り替えるか、死期が迫るような情況も予想され最後の選択を医師とのインフォームドコンセントが重要で患者本人ばかりでなくその家族にとって非常に深刻な局面である。 |
胃がんのステージ決定は非常に重要な分岐点であるが故に、多くの部分の検査を受け、最終的な医師たちのステージ決定を受け入れて治療に専念したいものである。