胃がんの手術
胃がんの手術には、ステージの応じて様々な手術方法が選択できるが、病院の設備や医療スタッフがその技量をもっているかが問われるので患者の症状の判断が重要である。
従来、胃がんの手術といえば開腹手術のことでメスで腹部を切り、がん細胞を切除するために胃の一部はまたは、がんの大きさによっては全部を摘出する手術が主流であったが、現在は、患者の手術における最小の負担を極力、最小に抑えるように腹腔鏡手術で患部を切除する病院も増えてきている。
胃がんの手術 |
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この方法は患部に近い数箇所に穴を開けて管を通してがん細胞だけを切除しながら同時に縫合もできる画期的な方法で初期の胃がんで浅い部分の粘膜内にとどまった程度ならこの方法で完全に切除できて胃の大きさはほとんど変わらずに患者にとっては願ってもない理想的な手術であり、縮小手術といわれる。
しかし、この方法を導入している病院とその医療機器を使える技量と経験を持つ医師はまだ限られていてその選択はどこでもできるわけではないが、今後の治療に期待は大きい。
またはITナイフやレーザーでがんを除去する内視鏡検査の延長で可能となった手術方法も実用化されて今までの大掛かりな手術のイメージから大きく様変わりしており、短時間でしかもピンポイントにがんを摘出できる方法が可能ならばこれが第一の治療方法として選択されるであろう。
こうした現状からみて今後は前述の最新医療機器を使いこなせる経験と技量を備えた医師の育成が急がれる。とはいえ、無論従来のような開腹手術以外の方法がとれない場合は当然この方法が治療方法として選択される。
胃がんの進行が進むにつれ、切除する部分が広くなり、胃ばかりでなく転移しているほかの内臓をも摘出する場合は多い。しかし患者が高齢者や手術に耐えられない条件が重なると他の治療方法に切り替えざるを得なくなり、その見極めが患者のその後に大きく影響することになる。